婦人科

一般婦人科検診・診療

  • 当院では一般検診として子宮、卵巣,乳房における全ての疾患、がん検診を中心に、画像診断、新しい超音波カラードプラー、パワードプラ、4D(新しい四次元超音波)、内視鏡を中心に、必要に応じて、血液検査を組み入れ、更にCTやMRI(及びマンモグラフィー)、細胞診など、総合的に各分野専門の医師による診断にて疾患を判断いたします。
  • 内診、子宮がん、乳がん、妊娠検査などの健診時にもほとんど痛みはありません。受診された方に、痛みのより少ない診療、中絶手術を心掛けております。
    一般の区民検診による、乳がん検診、子宮がん検診、血液検査も行っております。一般の子宮がん検診や乳がん検診や性病検診は予約制ではありませんので、直接ご来院なさってください。
  • ※土曜日は非常に混むため、出来るだけ平日午後に受診くださいます様お願いいたしております。
    ※午前中の区民検診による子宮がん、乳がん健診両方の場合は、一般の婦人科、産科の外来が混みました場合は、子宮がんまたは乳がんのいずれかになりますのでご了承ください。
    ※区民検診の子宮がん、乳がん検診、血液検査すべてを同時に検査をご希望の場合は、比較的にすいております午後に受診くださいませ。

子宮筋腫、子宮内膜症

  • 子宮筋腫では、生理痛や生理の量が増えたり生理痛(月経困難症)、腰痛、性交痛や排便痛等いろいろな症状が生じます。
    20歳頃から少しずつ増えてきております。30歳頃から強い症状となることが多いため、定期健診(超音波や血液検査,内視鏡の検査等)をお勧めしております。
    ひどくなると不妊症を生ずる場合もあります。

卵巣腫瘍

これといった大きな症状はなく、時には、帯下(おりもの)の増加や腹部膨満感などが生じる場合もありますが、一般には、症状がはっきりとわかりにくいためSilent Diesease といわれております。
大変見つけにくく、若い方から妊娠時に偶然発見されることや、更年期以降の年齢・高齢者にも生じております。年1回超音波検査を受けることをお勧めしております。
良性の卵巣嚢腫(生理周期やホルモンの変化で消えてしまうこともあります)から、卵巣がんまで、様々な状態があります。また、妊娠や中絶手術などを機会に発見されることもあります。

性病について

  • 性病(クラミジア、淋病、ヒトパピローマウイルスなど)将来、不妊症を生じる可能性の多い病気を中心に検査を勧めております。帯下増量、悪臭、膀胱炎を繰り返したり長引く腰痛や腹痛等の症状があれば性病の疑いがありますので一度受診をなさってください。
    また、外陰の痛みや水泡、潰瘍を生ずる場合は、ヘルペスなどのウイルスもあり、初感染時には高熱.激痛もおこるため早目の健診・受診をなさってください。
  • 尿路感染症は、20~30代ではSEXにより膀胱炎などが、40~50代では更年期期によるホルモンバランスの崩れにより起こりやすくなります。

検査について

  • 4D四次元超音波による健診を2010年より導入いたしました。
    更に子宮がん・卵巣腫瘍そして乳がん等に対し更に精度の高い断層撮影まで行う詳しい検査を行っております。
    必要に応じMRI、マンモグラフィー、エラストグラフィー 、乳がん疑いなどは、細胞診,生検、MRI,CT等も検査させていただきます。
  • 迅速な検査により子宮がん・乳がんの早期発見、高度な専門医療機関(がん研有明病院、日赤医療センター、虎ノ門病院)へご紹介により、早期治療で安全な婦人科疾患への診療を心がけております。

基礎体温について

  • 妊娠する女性の身体の変化を自分自身で知ることが出来るのが、基礎体温を使った方法です。排卵周期は人によって微妙に違っていますから、妊娠を望む場合には、自分の排卵周期を知っておくことが大切です。
  • 基礎体温について

避妊相談

避妊法の種類と効果

方法 避妊効果
基礎体温法
殺精子剤
ペッサリー
コンドーム
IUD
経口避妊薬(ピル)
不妊手術
低い避妊法の種類と効果高い※理想的な使用をした場合

各種避妊法使用開始1年間の失敗率

各種避妊法使用開始1年間の失敗率(100人の女性が1年間に妊娠する率)

方法 理想的な使用(%) 一般的な使用(%)
経口避妊薬   5
配合剤 0.1 データなし
黄体ホルモン単味剤※ 0.5 データなし
殺精子剤のみ
(発泡錠、ゼリー、
クリーム※)
6 26
コンドーム 3 14
ペッサリー 6 20
リズム法
(オギノ式など)
1~9 25
  • ※日本では発売されておりません。
  • 上記を参考に、安全な避妊により、予定外の妊娠・中絶手術を回避してください(コンドーム使用は確実な避妊方法ではありませんので、ご注意ください)。
  • 生理の始まりから2週間前後の期間は妊娠可能で特に排卵期(一般には生理開始から12~15日目)が妊娠をもっともしやすい時期となりますので妊娠を望まない方は、この時期はきちんと避妊なさってください。
    また、性行為を排卵時期になされた場合は、緊急避妊(モーニングアフターピル)にて妊娠を回避してください。
    但し、生理不順の場合は排卵時期がはっきり予想できませんので、日ごろより基礎体温を測り、自分の生理周期を確かめ避妊をしてください。
  • 排卵や性行為SEXのタイミングで治療が異なる場合があります。当院ではより安全で、より確率の高い避妊治療、および、その後のピル(OC/LEP)による安全な副作用のより少ない指導等を心がけております。詳細は、当院受診にてご相談ください。
  • 妊娠出産の経験がない場合、生理不順や過去に中絶手術の既往のある方、甲状腺疾患(甲状腺機能亢進症、低下症)、精神安定剤などの服用で避妊を必要な方は、ピル(OC/LEP)にて避妊することをお勧めしております。
  • ※OC(ピル)、iIUD,コンドーム、緊急避妊(モーニングアフターピル)などでそれぞれ避妊の効果(失敗率)が異なります。自分にあって避妊法をすることが大切です。お分かりにならない事は産婦人科医にご相談ください。

中絶手術を繰り返さない避妊とは?

  • 中絶手術に至った方の98%は
    • 1.避妊なし50-55%
    • 2.膣外射精約20%
    • 3.コンドーム26-27%
  • というデータがあります。出展:Ardent Media.2011
  • 出産のない方はピル(OC/LEP)経口避妊薬の内服で安全な避妊を、出産ある方もピル(OC/LEP)または子宮内避妊システムIUD、IUSによる避妊を産婦人科専門医にご相談ください。

ピル処方/IUD/IUS

低用量ピル(OC/LEP)及び緊急避妊ピル(EC)について

  • ピル(OC/LEP)とは、エストロゲンとゲスターゲン(卵胞ホルモンと黄体ホルモン)の合剤で、21日または28日間内服により避妊効果をもたらします。また、使用期間によっては、生理周期を変えたり緊急避妊アフターピル(OC/LEP)として使用いたします。
    ピル(OC/LEP)は、生理開始から1日目から5日以内に服用なされば、きちんと避妊効果を望むことができます(99%の効果)。
  • ピルには以下のような種類があります。
    • 1相性・・・常にホルモン量が同じ、中用量ピル、低用量ピル
    • 2相性、3相性・・・生理の変化に合わせてホルモン量を2~3段階に変えた錠剤
  • ピルの服用には、21日内服、28日内服の2種類があります。
    それぞれのピルの効果には差はありません。
    ピルの正しい服用で安全安心な避妊を行うことができます。
  • ピル服用は定期的にきちんと内服することで避妊効果があります。
  • 詳細は各産婦人科専門医へご相談ください。
    ピルの安易な服用で妊娠してしまったり、肝機能障害等が生じる場合もありますのでご注意ください。
  • ピル内服に不安な方は、IDU、IUSもご相談ください。

ピル(OC/LEP)の服用においての注意点

    • 1. 子宮ガン検診
    • 2. 一般検診(血液検査)
    • 3. 性病検査としてクラミジア感染症、淋病
    • (病気が進行いたしますと不妊症まで移行することもあります)
    • 4. 乳房検診等(触診、超音波検査、必要があればマンモグラフイ)を年に一度お受けください。
  • ※ピル服用の場合、乳がん,卵巣がんの家族、遺伝の影響が強く、遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)の場合、がんのリスクがあります。かかりつけの産婦人科専門医にて定期検診をお受けになり正しくピル(OC/LEP)を服用し安全な避妊を心がけてください。
  • ピルに関してのご相談は当院女性医師が詳細に行っております。
  • ピル(OC/LEP)は、きちんと婦人科検診(子宮がん、乳がん、性病、特に最近増加傾向にあるHPVヒトパピローマウイルス、クラミジア感染症、淋病等、血液検査等)の後に、内服してください。
  • 症状により、1相性~3相性ピル等生理周期により女性ホルモンの変化の異なるピルを使用する場合もあります。但し、ピル(OC/LEP)を、服用できない方もおります。ピルについて詳細希望の方は、一度受診後、ピルの説明をいたします。
    特にタバコを吸う方や、乳がん家系や肥満BMI30以上の方は、ピル(OC/LEP)の内服は注意してください。ピル(OC/LEP)服用により、血栓症や心筋梗塞等重大な副作用のリスクが生じることもあります。
    また、これらの副作用はピル(OC/LEP)の服用年齢が高く、また、服用期間が長期になるほど増加する危険があります。35歳以上で喫煙する方はピル(OC/LEP)を服用できません。

ピル(OC/LEP)の副効果

  • ピル(OC/LEP)の副効果として(避妊そして中絶手術を回避することはもちろん、以下の効果があります)
    • 1. 月経不順 → 改善
    • 2. 月経痛 → 改善
    • 3. ニキビ → 改善(3~4ヶ月の内服後改善)
    • 4. 卵巣のう胞、卵巣ガンの発症頻度を低下
    • 5. PMS(月経前緊張症)の改善

ピル(OC/LEP)のご購入について

費用1,400円~3,200円(税込)

LEP(低用量ピル)~ミニピルを取り扱っております。

ピル内服前の子宮がん、乳がん、血液検査の検診を定期的に受診されている方は、ピル(OC/LEP)のみの購入も当院では行っております。直接ご来院ください。

EC:アフターピル(緊急避妊ピル)

  • SEX後72時間以内の場合、ホルモン剤にて妊娠を回避できます。緊急避妊の効果率は100パーセントではありませんので、早めに婦人科専門の医師とご相談ください。
  • 当院では、避妊効果が高く副作用の出にくい安心の緊急避妊(EC)モーニングアフターピルを処方します。
    緊急避妊(EC)治療は、産婦人科専門の医師のもと治療を勧めます。重症な肝機能障害者や過敏症、妊婦には使用できませんのでご注意ください。
  • 最近日本でも使用許可の出たLNG-ECP(緊急避妊剤)も、避妊効果には、限界があります。使用方法は、必ず産婦人科専門の医師にご相談ください。
  • 副作用として悪心・嘔吐があります。内服して2時間以内に嘔吐してしまった場合は、効果は期待できないため、再度内服する必要があります。

EC:アフターピル(緊急否認ピル)のご購入について

費用6,400円~14,200円(税込)。

性交後72時間以内に、排卵を止めるお薬「レボノルゲストレル錠」を服用いただきます。

子宮内避妊具(IUD)について

ピルのほかに避妊作用があるものとしてIUDがあります。

子宮内にIUDという異物を入れることにより、子宮内膜に軽い炎症を起こし、精子の運動を阻害したり、受精卵が着床することを防ぐ避妊法です。

一度装着すると2~3年は避妊が可能になります。また、薬剤ではないので授乳中でも使用できます。

子宮内に装着するため、分娩していない人にはあまり向きません。また、副作用として月経量が多くなることがあります。

装着後は、月経のときなどに外れてしまったり、位置がずれ、避妊効果がなくなってしまうことがありますので、装着後1回目の月経後、3・6回の月経後、1年目2年目にIUDが正しい位置にあるか検診をする必要があります。

子宮内避妊具(IUD)のご購入について

費用55,000円~77,000円 (税込)

事前に予約が必要です。 来院時、またはお電話で医師にご相談ください。

ミレーナ(IUS)について

IUSは子宮内に装着されたあと、黄体ホルモンを子宮の中に持続的に放出する子宮内避妊システムです。IUD同様、装着と除去は産婦人科の医師が行います。

子宮内膜の増殖を抑えるため、IUDと違い月経量が減少します。 ミレーナの利点は、ピルの避妊効果とIUDの長期の避妊を兼ね備えていることです。

ミレーナは最長5年程度装着できるため、経産婦で今後、妊娠を望まない人や次の妊娠まで間をあけたい人におすすめしている避妊法です。

リスク・注意すべき点としては、子宮筋腫で子宮腔に変形があったり、子宮頸管炎や膣炎などの感染症があるなどIUD、IUSに適さない方もおられますので、ご自分に合った避妊法は医師にご相談ください。

ミレーナ(IUS)のご購入について

費用77,000円(税込)

症状があれば保険で診療が可能です。

性病(STD)とは

  • 性交(SEX)により感染する病気です。
  • 気がつかない見落としがちな性感染症、特にHPV(ヒトパピローマウィルス)をはじめ、クラミジア、淋菌の増加が著しいといわれております。性病を気づかずに放置していると子宮内膜炎・卵管炎となり、さらにひどくなると、腹膜炎等が生じ、不妊症となってしまうこともあます。
  • 特に、クラミジアとHIV(エイズ)、サル痘の複合感染も増加傾向にあります。
    性交時の出血や不正性器出血、帯下増加など症状がいつもと異なる際には健診をなさってご相談下さい。
  • 当院では、HPVの型;子宮がんに変化しやすいグループ、または変化しづらい型の検査も行っております。
  • 性病(HIVエイズ、クラミジア、淋病など)は、帯下感や膀胱炎程度で症状が分かりづらい事があります。パートナーが変わられたり、上記の症状があれば、お早目の検査をお勧めいたします。検査時に痛みなどはありません。特に10代~30代のかたは、放置いたしますと不妊症になる場合もあります。かかりつけの産婦人科にてご相談なさってください。
  • 子宮癌をはじめ、淋病は、早期発見早期治療が、大切です。
  • 全て女医が、STD.性病検診、ご相談を受け付けております。

HPV(ヒトパピローマウイルス)のワクチンについて

HPV(ヒトパピローマウイルス)のワクチンが、日本でも認可予定見込みとなります。このHPVワクチンは、対子宮がんワクチンとしてウイルス性性感染症(子宮がんや尖圭コンジロローマ)の予防となると考えられております。

分類 病原体 疾患 症状・特徴など
スピロヘータ 梅毒トレポネーマ 梅毒
  • ・外陰部に初期硬結、無痛性潰瘍、硬性下疳
  • ・早期に治療を開始すれば完治する
細菌 淋菌 淋菌
  • ・おりものが増加、外陰部の痒み
  • ・女性は男性に比べて症状が軽い
  • ・尿道感染により尿道炎、膀胱炎
  • ・進行すると激しい下腹部痛と発熱が起こり、不妊の原因になりやすい
ブドウ球菌
レンサ球菌
大腸菌等
非特異性
膣炎
  • ・おりものが増加
  • ・外陰部の痒み、灼熱感、疼痛感
クラミジア クラミジア
トラコマティス
(L1~3)
第4性病
(鼠径リンパ
肉芽腫)
  • ・外陰部に丘疹、水泡、潰瘍
  • ・発熱などの全身症状を伴う鼠径部のリンパ節の腫脹、排膿
クラミジア
トラコマティス
(D~K)
クラミジア
感染症
  • ・ほとんどが無症状
  • ・進行すると尿道炎、卵管炎、子宮内膜症などを発症
  • 卵管周辺に癒着が生じると不妊の原因となる
ウイルス単純ヘルペス
ウイルス性器ヘルペス・外陰部に水泡、有痛性潰瘍
ヒトパピローマウイルス 尖圭
コンジローマ
  • ・膣内および膣外に乳頭状の小腫瘍
  • ・痒み、灼熱感
  • 再発しやすい
ヒト免疫不全ウイルス(HIV) エイズ
  • ・無症状
  • ・2~8週後、発熱・リンパ節腫脹
  • 免疫不全状態になると日和見感染症
    悪性腫瘍を多発し、2~3年で死に至る
肝炎ウイルス ウイルス性
肝炎
  • ・初期症状は食欲不振と全身倦怠感
  • ・嘔吐・下痢・腹痛などの胃腸症状
  • 不顕性感染が多い
成人T
細胞白血病
ウイルス
成人T
細胞白血病
  • ・慢性痙性対麻痺、膀胱障害、感覚障害
サイトメガロウイルス サイトメガロ
ウイルス
感染症
  • ・間質性肺炎、脳炎など重篤な症状
  • ・通常は不顕性感染で発症は稀
EBウイルス 伝染単核症
  • ・全身倦怠、発熱、咽頭痛、頸部リンパ節腫脹
  • ・扁桃炎(発赤・腫脹し、ときに白苔・偽膜をかぶる)
真菌 カンジダ
アルビカンス
膣カンジダ症
  • ・白色、クリームチーズ状の帯下、痒みが強い
  • ・再発し慢性化すると完治しにくい
原虫 トリコモナス原虫 膣トリコモナス症
  • ・黄色く泡立つおりものが増加、特有の臭気
  • ・性交時疼痛
寄生虫 毛じらみ 毛じらみ症
  • ・外陰部の激しい痒み

梅毒について

  • 梅毒とは、性行為により梅毒トレポネーマという病原体に感染する性病です。
  • 感染しても、自覚症状がない場合があります。
  • 潜伏梅毒が多い為、感染の疑いがある場合は性行為から8週間目頃に血液検査を受けてください。
  • 妊娠初期に早期梅毒へ感染している場合は胎児に感染し易いですが、晩期梅毒の場合、胎児への影響は少なくなります。
  • 胎盤感染がほとんどで、産道感染は稀です。妊娠4月以前に感染すると流産になる可能性が高いため、注意が必要です。
  • 梅毒が疑われた場合、早期治療により母子共に問題が起こる可能性は少なくなります。
  • 不安な方は産婦人科にて血液検査を受けてください。

クラミジア感染症について

  • クラミジア感染症は最近若い女性に増加中の性病(STD)です。
  • 症状があまりないためわかりにくい性病のため、子宮頚管から調べる抗原PCR遺伝子検査により、精度の良い検査を当院では行っております。
  • 他に抗体検査もあります。HIV、淋病等の複合感染の危険もあるため定期的に検診を受けましょう。

不妊症治療

不妊症治療の流れ

  • 一年間正常な性交をもっているにもかかわらず、妊娠が成立していない事。
    約10%の夫婦間で生じています。
    不妊治療の流れは、
    • 1. BBT基礎体温について排卵の有無の確認をする。
      精液検査にて、男性側因子の確認をする。
      頚管粘液検査、フーナーテスト
    • 2. 経膣超音波(B-Scop)、子宮鏡、通気検査などで子宮、卵巣・卵管の状態を確認。
    • 3. 尿中LH検査で排卵日予測し、性交タイミングを確認。
  • 以上で妊娠成立が成り立たなければ漢方薬を始め、排卵誘発剤他ホルモン剤による薬物療法を行います。上記の検査は、すべて痛みのないように検診してまいります。

不妊症治療初診時の検査

  • 1. 問診(不妊期間・避妊期間・性交渉の状態、月経歴・結婚・妊娠・分娩歴)
    STD(性病クラミジア、淋病,B郡溶連菌感染症)検査
    既往歴(腹部炎症・手術歴・感染症の有無)
  • 2. 一般婦人科診察(子宮内膜症、子宮筋腫、卵巣嚢腫、乳がん等の検査)
  • 3. 不妊症診察の概略説明・基礎体温記録の指示

不妊症治療再診時

  • 1. 月経時
    FSH、LH、PRL
  • 2. 月経終了後排卵前
    ※RUBINテスト(通気試験)・通水
    子宮卵管造影 : 原因不明不妊2年以上あるいは卵管因子が疑われるとき
    ※頸管粘液検査
    ※性交後試験(HUHNERテスト)
    ※卵胞発育の確認、排卵の確認(超音波検査による)
    ヒステロスコピー(子宮鏡)
  • 3. 排卵後月経前
    ※プロゲステロンの測定:高温相3日目、7日目
    ※超音波検査 : 筋腫、卵巣嚢腫、子宮奇形の有無
    子宮内膜組織診(日付診) : 高温相7日目

不妊症治療の適時

    • 精液検査(量・精子数・運動率・奇形率・PH)
    • クラミジア検査・抗精子抗体・CA125(月経時以外)・甲状腺機能・尿一般検査・淋菌検査・AMH・染色体検査
  • 以上の検査をくみあわせて各人に副作用の少ないマイルドな排卵誘発剤によるホルモン剤治療、漢方薬併用、等により不妊治療が開始されます。
  • 男性精液検査も当院で行っております。
    漢方薬の投与による精子数改善治療もご相談ください。
    ※不妊症のご相談、詳細な検査をご希望の方は、午前10時までにご来院くださいませ。

子宮がんについて

  • 子宮は、女性にしかない特別な臓器のひとつです。この子宮の入り口付近、「子宮頸部(しきゅうけいぶ)」にできるがんを、「子宮頸がん(しきゅうけいがん)」といいます。
  • 子宮頸がんになった場合、子宮や子宮のまわりの臓器を摘出しなければならなくなることがあります。たとえ妊娠や出産を望まない女性であっても、後遺症が残り仕事や生活に影響するなど失うものは多大なものです。また、がんがもっと進行してしまった場合は、生命そのものに対して重大な影響を及ぼすおそれがあります。
  • しかし、子宮頸がんは原因やがんになる過程がほぼ解明されている、予防ができるがんです。また、定期的に検診を受けることで、がんになる前に発見し、子宮を失わずに治療することが可能です。
  • なお、子宮にできるがんには、他にも、赤ちゃんが育つ「子宮体部(しきゅうたいぶ)」にできるがんがあり、「子宮体がん(しきゅうたいがん)」別名「子宮内膜がん(しきゅうないまくがん)」と呼びます。一般に「子宮がん」というと「子宮体がん」をイメージする方が多いのですが、この2種類のがんは、原因や発症しやすい年齢・特徴・治療法などが違うため、それぞれについて正しい知識が必要となります。
  • 子宮がんについて

婦人科系のがんの発症率について

  • 『がん』と聞くと、身近な家族や親戚にがんになった人がいるとなりやすいというイメージがありますが、子宮頸がんは遺伝などに関係なく、性交経験がある女性なら誰でもなる可能性のある病気です。
    近年では20代後半から30代に急増、若い女性の発症率が増加傾向にあります。子宮頸がん(しきゅうけいがん)は、女性特有のがんの中では乳がんに次いで第2位を占めており、特に20代から30代の女性においては、発症するすべてのがんの中で第1位となっています。
  • 婦人科領域のがんの発症率推移(20~39歳の日本人女性)
  • 婦人科系のがんの発症率について
  • 国立がんセンターがん対策情報センター、人口動態統計(厚生労働省大臣官房統計情報部編)

子宮がん検診(腰痛、不正性器出血等症状があればすぐ受診を)

各疾患ごとに腹空鏡、開腹手術などの必要があれば、関連病院である、日赤医療センター、がん研有明病院、虎ノ門病院などの高度医療機関、各分野での専門医へご紹介を迅速にさせていただいております。

子宮頚部がん

  • 20歳から徐々に増加。子宮の入り口付近(頚部)の粘膜に発症するがんのことで多くは性感染症であるHPV(ヒトパピローマウイルス)が関与しております。HPVには高リスクタイプで子宮ガンになり易いタイプと、低リスクタイプで自然に消えてしまうウイルスがあります。(聖路加病院、人間ドック婦人科子宮頚がん検診のFOLLOW UP も当院にて行っておりますのでご相談ください)
  • 最近、子宮頚がんでは腺がんという型が増加中です。詳しいがん検診を産婦人科専門医で受診の上、子宮頚がん予防効果が強い2価ワクチン「サーバリックス接種」を安全に受けてください。
  • その他の性病(クラミジア感染症や淋病)により炎症がひどくなることがあります。早期に受診なさり、早期発見早期治療が大切です。検査法は、頚部の細胞を擦り取り調べる細胞診、状態を確認するコルポスコープ、HPV検査等があります。(全て痛みのない検査で数分で終わります)
  • HPVワクチン接種について
  • HPV(ヒトパピローマウイルス)のワクチンが認可されましたが、性行為開始前(10歳以上)のワクチン接種がより有効とされております。接種後は、SEXによるウイルス性感染症(尖圭コンジローマ、子宮がん)に有効な予防と考えられております。
    性交のある場合で子宮頚がんワクチン接種ご希望の方は、子宮頚がん検診後、異常が無い場合の方のみ対象とさせていただき接種いたします。
  • 子宮頚がんワクチンサーバリックス接種は接種後の抗体維持が4価ワクチンに比べ長いといわれております。HPVヒトパピローマウイルス感染16,18型の感染の予防、子宮頚がん発生予防に効果がありますのでご相談くださいませ。これから妊娠ご希望の若い世代はもちろん40代の方までワクチン接種することが大事です。
  • ※子宮頚がんワクチンは、当院では予約制となります。(子宮頚がんワクチン2価.4価の2種類があります。)
    ご予約はお電話にて承っております。
  • コロナワクチン接種後も子宮頚がんワクチン接種を受付しておりますのでお問いください。

子宮頸部がんとは

  • 子宮の入口に発生するがんです。発生年齢は20歳をすぎてから徐々に増加し、30~40歳代でピークとなります。最近とくに、20歳代で増加傾向にあり、子宮頚部異型性という状態から変化してしまうことがあります。
  • 子宮頸部がんにかかりやすい要因としては、性交渉が関わっていると考えられています。子宮頸部がんの多くは性感染症であるヒトパピローマウイルス(HPV)が関与していることが明らかになっています。
  • ※当院ではHPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンによる子宮がん予防を実施しております。
    予約制ですので、お電話にてお問い合わせください。

子宮体部(子宮の中)のがん

  • 子宮体部(子宮の中)の内膜から生じます。妊娠出産経験・肥満や高血圧・糖尿病の女性で要注意となり、最近増加しております(未出産の50代に多く発生しております)。閉経後の不正出血などの症状に注意し、健診なさってください。
  • 内膜の細胞を取る検査で、少量出血や幾分痛みを伴うこともございます。

子宮体部がんとは

  • 内膜がんともいわれ、子宮の内膜に発生します。閉経後の50~60歳代で多く診断されています。下腹部痛、少量の不正性器出血など、症状がわかりにくいこともあります。日本では、最近は増加傾向にあります。
  • 子宮体部がんにかかりやすい要因としてはホルモンの影響や体質、肥満、妊娠出産経験がない・少ないなどといったことが関係しているといわれています。

子宮頸部がんとヒトパピローマウイルス(HPV)とは

  • ヒトパピローマウイルス(HPV)は性交渉で感染するウイルスで100種類近くあり、そのうち10数種類が子宮頸部がんと関係があります。10~20歳代の女性でも性交渉の経験があれば、そして性交渉の相手が多ければ多いほどHPV感染の危険が増えるので、リスクも高くなります。特にHPV18型は子宮頚がんの中でも治療しずらい腺がんに、以降する場合があります。
  • ※2011年1月よりHPVワクチンの接種を当院で開始しております。ワクチン接種により子宮けいがんの予防効果が得られます。ご希望の方は、お問い合わせください。
  • 少量でも不正性器出血があったらすぐに医療機関で受診しましょう。
  • 子宮体部がん検診の方法は体部細胞診が一般的です。体部がんの場合は症状が進行していない段階での不正性器出血で発見するケースが約90%といわれています。少量でも不正性器出血があったら、すぐに婦人科を受診しましょう。早期発見・早期治療が可能となります。

更年期障害

  • 45歳~55歳から生ずる多岐多様な不定愁訴(例えば、のぼせ、発汗、ホットフラッシュ、イライラ、性交痛、うつ状態)を生ずる状態が更年期障害です。これらの症状は、卵巣の働きである排卵や女性ホルモン分泌の低下及び停止により現れます。生理不順となり、自律神経失調症やメタボリックシンドローム;肥満や体脂肪の増加、膣粘膜に潤いがなくなり膣炎、膀胱炎が起こりやすく、皮膚においてはしわ、しみたるみが生じ、頭髪が抜けやすくなったり、骨粗しょう症等骨にも影響が出てまいります。自覚症状も欝症状が強くおこり、ストレス等外部からの影響をうけやすくなるため心理的なサポートも必要となります。
  • 最近では30-40歳と若い世代の更年期障害(プレ更年期障害)が目立っております。日ごろよりストレス、不規則な生活に気をつけ、また女性ホルモンの分泌(規則正しい生理周期)バランスを整えることが大切です。改善が見られない場合は、当院にて、ホルモン検査、婦人科がん検診の検査後、特に副作用などの問題が生じない場合は漢方薬、ホルモン治療(ピルOC/LEPを含む)その他による治療を行います。
  • 更年期症候群がご不安な方は、先ず、ホルモン検査をお受けくださいませ。
  • 特に30代後半から40代前半の生理不順および更年期障害のような症状は妊娠しづらくなる場合や骨粗鬆症を伴う場合もあります。(但し30-40歳代の生理不順には予想外の妊娠ということもありえます。)また、肥満(メタボリック・シンドローム)やしみそして多毛などが生じやすくなることもあります。精神症状としては不安や欝状態が起こりやすくなります。
  • エイジングケアを含め、早めの受診をお勧めいたします。

治療法

受診手順

  • 1各種検査

    血圧、更年期指数、体脂肪数測定、血液検査、ホルモン検査、婦人科がん検査、その他

  • 2相談

    更年期相談、鬱など不安神経症その他

  • 3各種治療

    ホルモン治療(ピルOC/LEP、ホルモン補充療法等)、漢方治療、抗肥満剤、その他

  • 更年期障害に対しては無理をなさらず、早めの婦人科受診にて主治医、ホームドクターとご相談の上、以下のような治療によりそれらの症状の緩和、回復が可能となります。
  • 1. ホルモン補充療法(HRT)・ピル(OC/LEP)
    治療を受けることで非常に良く症状の緩和になりますが、一方乳がん家系の方等には使用する際には制限があります。
  • 更年期症候群がご不安な方は、先ず、ホルモン検査をお受けくださいませ。
  • 2. 漢方薬
    お一人おひとりの症状や体質や体型により異なり、処方いたします。比較的に副作用の少ない安心して使用可能なお薬です。
  • 3. 向精神薬
    更に、欝など精神症状が強く上記にて改善が見られない場合は一時的に短期間、最少限の向精神薬を併用し症状の改善を計ります。
  • 4.高濃度ビタミンC点滴、代謝を良くする点滴、HGH成長ホルモン内服剤、レーザー照射による肌コラーゲン張りをUPなど、ご相談ください。レーザー照射のデメリット・注意点として、やけどの可能性があるので、心配な方はご相談ください。
    ※顔のレーザー照射 10,000円(税込)
    ※高濃度ビタミンC点滴 24,200円~37,400円(税込)
     注意点として、腎臓の悪い方や心不全の方などは水分が過剰に貯まり、病状の悪化をまねく恐れがあります。心配な方はご相談ください。
    ※HGH成長ホルモン内服剤 2,200円(税込)
     注意点として、細胞を増殖させる働きがあるため、悪性腫瘍や癌の増殖を手助けしてしまう可能性が否定できません。心配な方はご相談ください。
  • これらを有効に組み合わせる治療により、各投薬においても副作用や薬物への依存のほとんど生じない安全な治療を、バランス良く行わせていただいております。詳しいご相談は、受診にていたします。(午前中は混みますので、お早めに、午前10時までにご来院くださいませ。土曜日は時間の都合上、更年期障害の詳しいご相談が出来かねます)
  • ・抗加齢の抑制など(エイジングケアとして、しみを薄くしたり、美白、女性ホルモンの低下による口周りのひげや多毛の治療、薄く張りのない頭髪やメタボリックシンドローム等肥満の改善等を含む)当院にておこなっております。一度ご相談くださいませ。
  • 更年期、ホルモンバランスの異常、高齢出産等で薄毛や脱毛のお悩みの方、当院では注射、頭髪剤等のご相談も女性医師が治療対応いたします。