ピル処方
低用量ピル(OC)及び緊急避妊ピル(EC)について
ピル(OC)とは、エストロゲンとゲスターゲン(卵胞ホルモンと黄体ホルモン)の合剤で、21日または28日間内服により避妊効果をもたらします。また、使用期間によっては、生理周期を変えたり緊急避妊アフターピル(OC)として使用いたします。
ピル(OC)は、生理開始から1日目から5日以内に服用なされば、きちんと避妊効果を望むことができます(99%の効果)。
ピルには以下のような種類があります。
- 1相性・・・常にホルモン量が同じ、中用量ピル、低用量ピル
- 2相性、3相性・・・生理の変化に合わせてホルモン量を2~3段階に変えた錠剤
ピルの服用には、21日内服、28日内服の2種類があります。
それぞれのピルの効果には差はありません。
ピルの正しい服用で安全安心な避妊を行うことができます。
ピル服用は定期的にきちんと内服することで安全に確実な避妊効果があります。
詳細は各産婦人科専門医へご相談下さい。
ピルの安易な服用で妊娠してしまったり、肝機能障害等が生じる場合もありますのでご注意ください。
ピル(OC)の服用においての注意点
1. 子宮ガン検診
2. 一般検診(血液検査)
3. 性病検査としてクラミジア感染症、淋病
(病気が進行いたしますと不妊症まで移行することもあります)
4. 乳房検診等(触診、超音波検査、必要があればマンモグラフイ)を年に一度お受け下さい。
※ピル服用の場合、乳がん,卵巣がんの家族、遺伝の影響が強く、遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)の場合、がんのリスクがあります。かかりつけの産婦人科専門医にて定期検診をお受けになり正しくピル(OC)を服用し安全な避妊を心がけて下さい。
ピルに関してのご相談は当院女性医師が詳細に行っております。
ピル(OC)は、きちんと婦人科検診(子宮がん、乳がん、性病、特に最近増加傾向にあるHPVヒトパピローマウィルス、クラミジア感染症、淋病等、血液検査等)の後に、内服してください。
症状により、1相性〜3相性ピル等生理周期により女性ホルモンの変化の異なるピルを使用する場合もあります。但し、ピル(OC)を、服用できない方もおります。ピルについて詳細希望の方は、一度受診後、ピルの説明を致します。
特にタバコを吸う方や、乳がん家系や肥満BMI30以上の方は、ピル(OC)の内服は注意してください。ピル(OC)服用により、血栓症や心筋梗塞等重大な副作用のリスクが生じることもあります。
また、これらの副作用はピル(OC)の服用年齢が高く、また、服用期間が長期になるほど増加する危険があります。35歳以上で喫煙する方はピル(OC)を服用できません。
ピル(OC)は中絶手術直後服用可能ですが、詳細についてはご相談ください。
ピル(OC)は比較的に他の内服薬とも併用が可能ですが、種類によってはピル(OC)の避妊効果が減弱いたしますのでご相談ください。
ピル(OC)を服用前には、子宮がん検診にて異常がないことを確認し、子宮けいがん予防ワクチンも受け、安全なピル(OC)服用に心がけるようお願い致しております。
副作用として体重の増加、血栓症、乳がん増加等へのリスクは小さいという結論が日本産婦人科医会より発表されております。
ピル(OC)の副効果
ピル(OC)の副効果として(避妊そして中絶手術を回避することはもちろん、以下の効果があります)
- 1. 月経不順 → 改善
- 2. 月経痛 → 改善
- 3. ニキビ → 改善(3~4ヶ月の内服後改善)
- 4. 卵巣のう胞、卵巣ガンの発症頻度を低下
- 5. PMS(月経前緊張症)の改善
EC:アフターピル(緊急避妊ピル)
SEX後72時間以内の場合、ホルモン剤にて避妊を回避できます。緊急避妊の効果率は100パーセントではありませんので、早めに婦人科専門医とご相談ください。
当院では、非常に避妊効果の高いしかも副作用の出にくい安全性な緊急避妊(EC)モーニングアフターピルを行います。緊急避妊(EC)治療は、産婦人科専門医のもと治療を勧めます。重症な肝機能障害者や過敏症、妊婦には使用できませんのでご注意ください。
最近日本でも使用許可の出たLNG-ECP(緊急避妊剤)も、避妊効果には、限界があります。使用方法は、必ず産婦人科専門医でご相談下さい。
ピル(OC)のご購入について
ピル内服前の子宮がん、乳がん、血液検査の検診を 定期的に受診されている方は、ピル(OC)のみの購入も当院では行っております。直接ご来院ください。
メディア・雑誌への紹介
雑誌 anan (7月29日発売)
2010年7月29日発売雑誌「anan」に 緊急避妊、ピル(OC)、STD性病(クラミジア、淋病、エイズなど)についてコメントを掲載致しました。