性病(STD)とは

最近、若い世代から増加している性交(SEX)により感染する病気です。

気がつかない見落としがちな性感染症、特にHPV(ヒトパピローマウィルス)をはじめ、クラミジア、淋菌の増加が著しいといわれております。クラミジア単独感染率70%、淋病単独感染率22%、クラミジア及び淋病両方の感染率8%というデーターも出ております(性感染症雑誌)。これらの性病を気づかずに放置していると子宮内膜炎・卵管炎となり、さらにひどくなると、腹膜炎等が生じ、不妊症となってしまうこともあます。

HPV(ヒトパピローマウィルス)は、コンジローマや子宮頸がんに変化することがあります。最近特に、クラミジアとHIV(エイズ)の複合感染も増加傾向にあります。性交時の出血や不正性器出血、帯下増加など症状がいつもと異なる際には健診をなさってご相談下さい。

当院では、HPVの型;子宮がんに変化しやすいグループ、または変化しずらい型の検査も行っております。

性病(HIVエイズ、クラミジア、淋病など)は、帯下感や膀胱炎程度で症状が分かりずらい事があります。パートナーが変わられたり、上記の症状があれば、お早目の検査をお勧めいたします。検査時に痛みなどはありません。特に10代~30代のかたは、放置いたしますと不妊症になる場合もあります。かかりつけの産婦人科にてご相談なさってください。

近年、梅毒、B群連鎖球菌による子宮内の感染も増加しており、子宮内膜炎、不妊症等が生じております。オリモノ、帯下の異常、下腹部痛が長い間ある場合、産婦人科にてご相談下さい。

この他、以下の症状があれば次の疾患の検査・検診をお勧めいたします。

梅毒も含め性感染症が急増しております。ご不安な方は、検査を産婦人科専門医にてお受け下さいませ。潜在性梅毒による妊娠中に感染が起こることがあります。妊娠をお考えの場合は、一度ご来院なさって検査をお受け下さい。

子宮癌をはじめ、梅毒、クラミジア、淋病は、早期発見早期治療が、大切です。

全て女医が、STD.性病検診、ご相談を受け付けております。

 

分類

分類 病原体 疾患 症状・特徴など
スピロヘータ 梅毒トレポネーマ 梅毒 ・外陰部に初期硬結、無痛性潰瘍、硬性下疳
・早期に治療を開始すれば完治する
細菌 淋菌 淋菌 ・おりものが増加、外陰部の痒み
・女性は男性に比べて症状が軽い
・尿道感染により尿道炎、膀胱炎
・進行すると激しい下腹部痛と発熱が起こり、不妊の原因になりやすい
ブドウ球菌
レンサ球菌
大腸菌等
非特異性
膣炎
・おりものが増加
・外陰部の痒み、灼熱感、疼痛感
クラミジア クラミジア
トラコマティス
(L1~3)
第4性病
(鼠径リンパ
肉芽腫)
・外陰部に丘疹、水泡、潰瘍
・発熱などの全身症状を伴う鼠径部のリンパ節の腫脹、排膿
クラミジア
トラコマティス
(D~K)
クラミジア
感染症
・ほとんどが無症状
・進行すると尿道炎、卵管炎、子宮内膜症などを発症
・卵管周辺に癒着が生じると不妊の原因となる
ウィルス単純ヘルペス
ウィルス性器ヘルペス・外陰部に水泡、有痛性潰瘍
ヒトパピローマウイルス 尖圭
コンジローマ
・膣内および膣外に乳頭状の小腫瘍
・痒み、灼熱感
・再発しやすい
ヒト免疫不全ウイルス(HIV) エイズ ・無症状
・2~8週後、発熱・リンパ節腫脹
・免疫不全状態になると日和見感染症 悪性腫瘍を多発し、2~3年で死に至る
肝炎ウイルス ウイルス性
肝炎
・初期症状は食欲不振と全身倦怠感
・嘔吐・下痢・腹痛などの胃腸症状
・不顕性感染が多い
成人T
細胞白血病
ウイルス
成人T
細胞白血病
・慢性痙性対麻痺、膀胱障害、感覚障害
サイトメガロウイルス サイトメガロ
ウイルス
感染症
・間質性肺炎、脳炎など重篤な症状
・通常は不顕性感染で発症は稀
EBウィルス 伝染単核症 ・全身倦怠、発熱、咽頭痛、頸部リンパ節腫脹
・扁桃炎(発赤・腫脹し、ときに白苔・偽膜をかぶる)
真菌 カンジダ
アルビカンス
膣カンジダ症 ・白色、クリームチーズ状の帯下、痒みが強い
・再発し慢性化すると完治しにくい
原虫 トリコモナス原虫 膣トリコモナス症 ・黄色く泡立つおりものが増加、特有の臭気
・性交時疼痛
寄生虫 毛じらみ 毛じらみ症 ・外陰部の激しい痒み

梅毒について

梅毒とは、性行為により梅毒トレポネーマという病原体に感染する性病です。
感染しても、自覚症状がない場合があります。
潜伏梅毒が多い為、感染の疑いがある場合は性行為から8週間目頃に血液検査を受けてください。
妊娠初期に早期梅毒へ感染している場合は胎児に感染し易いですが、晩期梅毒の場合、胎児への影響は少なくなります。
胎盤感染がほとんどで、産道感染は稀です。妊娠4月以前に感染すると流産になる可能性が高いため、注意が必要です。
梅毒が疑われた場合、早期治療により母子共に問題が起こる可能性は少なくなります。
不安な方は産婦人科にて血液検査を受けてください。

クラミジア感染症について

クラミジア感染症は最近若い女性に増加中の性病(STD)です。
症状があまりないためわかりにくい性病のため、子宮頚管から調べる抗原PCR遺伝子検査により、精度の良い検査を当院では行っております。
他に抗体検査もあります。HIV、淋病等の複合感染の危険もあるため定期的に検診を受けましょう。

HPV(ヒトパピローマウィルス)のワクチンについて

HPV(ヒトパピローマウィルス)のワクチンが、日本でも認可予定見込みとなります。このHPVワクチンは、対子宮がんワクチンとしてウィルス性性感染症(子宮がんや尖圭コンジロローマ)の予防となると考えられております。